研究課題/領域番号 |
17K09530
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
井上 紳 昭和大学, 歯学部, 教授 (00201335)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2018年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | atrioventricular node / nodal extension / 刺激伝導系 / dual AV node physiology / ganglionated plexi / 解剖学 / 不整脈 |
研究成果の概要 |
課題である心臓脂肪組織内における結節組織の分布に関する検討であるが、結節細胞は一般心筋とは異なり心臓の拍動を司ることがその主な働きである。結節細胞が分布するのは心臓の自動能の中枢である洞房結節や房室結節だけでなく、心房内に広く分布して不整脈の成因に関与することが報告されている。顕微鏡によりヒト剖検20例の中隔部房室接合部脂肪組織内の結節組織の分布を検討し、結節細胞の広がりについて房室結節のcompact nodeからは左右の下方伸展のみでなく、左右の上方伸展が存在することが明らかになった。その結果は欧州心臓病会議のほか多数の学会で発表した。また、成書・雑誌にも投稿し、今後も掲載予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究では房室結節組織の広がりが頻拍症の成因にさまざまな程度で関与しそのバリエーションが形態学的に説明可能であることを示した。結節組織の広がりが明らかになったことで、この組織に分布する自律神経の関与も解明された。房室結節回帰性頻拍症の成因のうち、房室伝導時間の違いは解剖学的な結節組織の長さの差で説明可能であったが、不応期の違いについては不明であった。今回の検討で速伝導路に相応するcompact node部は中隔域の神経支配を受けるが、遅伝導路である上下の伸展組織は自由壁の神経支配であり、その神経支配の差異がこの不整脈の発症にかかわることが示唆され、新たな治療法に結び付くと期待される。
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