研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は数少ない希少な心筋疾患を基礎疾患とする重症心不全患者に対する診療指針確立を目指すことである。今回の研究期間内に日本有数の心臓移植施設である国立循環器病研究センターにおいて心臓移植もしくは人工心臓治療を受けた希少心筋疾患の症例データベースを確立し、現在においても更新している。また様々な希少心筋疾患の診断過程や臨床経過、さらには数例から十数例のケースシリーズ報告を行うことによりこれら希少心筋疾患において今後確立されるであろうガイドライン作成の参考となる情報を国内外に公開した。
本研究で取り扱う疾患の中に筋ジストロフィーがある。本疾患は骨格筋の筋力が低下する遺伝性疾患であるが、心筋症を併発することが知られている。本研究期間中に主任研究者は心臓移植治療を受けた筋ジストロフィー患者9例の運動耐容能の改善について学術論文にまとめ、詳細に報告している。このように心臓移植後の筋ジストロフィー症例の筋力改善についての報告は過去に例がなく、筋ジストロフィー関連心筋症の重症心不全症例に対して心臓移植治療を前向きに考慮する一つの大きな根拠となると考えられ、社会的意義は大きい。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件、 招待講演 3件)
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