研究課題/領域番号 |
17K09584
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
丹野 雅也 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (00398322)
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研究分担者 |
矢野 俊之 札幌医科大学, 医学部, 講師 (40444913)
三浦 哲嗣 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90199951)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 糖尿病性心筋症 / 心不全 / AMPデアミナーゼ / 拡張機能障害 / Sarcoplasmic Reticulum |
研究成果の概要 |
糖尿病性心筋症の心機能障害の機序におけるAMPデアミナーゼ(AMPD)の役割について解析した。AMPD活性は2型糖尿病ラット心筋で増加し、ATPの減少を介して、圧負荷で顕在化する左室拡張機能障害に寄与すること、その活性がmicroRNA-301bによる翻訳修飾で制御されることを見出した。さらにIMPを増加させることにより、プリン代謝経路の反応基質の増加、キサンチンオキシダーゼが産生する酸化ストレスの増加によりミトコンドリアのstate3の呼吸を抑制し、ATP産生の減少も惹起した。すなわちAMPDはATP分解の亢進および産生の低下を介して左室拡張機能障害に寄与していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病患者の急激な増加とともに糖尿病性心筋症は増加の一途を辿る。糖尿病患者の主要な死因の一つであるが、現時点では予後を改善する特異的な治療法は無く新規治療方法の開発が急務である。糖尿病性心筋症の典型的な臨床像としては潜在的な左室拡張機能障害を有し血圧上昇に伴い心不全が顕在化するが、これまでの研究では圧負荷により顕在化する心不全の機序についての検討はほとんど無い。また、現在の心不全治療は神経体液性因子の修飾としてレニン-アンジオテンシン-交感神経系の阻害のみである。心不全の発症進展への心筋代謝障害の寄与は多く報告されており、AMPDを標的とした心筋代謝制御は有望な新規治療と考えられる。
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