研究課題/領域番号 |
17K09644
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
砂長 則明 群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (70400778)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 肺癌 / 非小細胞肺癌 / 肺腺癌 / Wnt経路 / Wntシグナル伝達経路 / 分子標的治療 |
研究成果の概要 |
非小細胞肺癌(NSCLC)細胞においてWnt/βカテニン経路活性化によりLGR6発現が誘導され、NSCLC細胞の増殖はLGR6阻害により抑制されることを見出した。また、LGR6発現はEGFR変異陰性、脈管浸潤陽性の肺腺癌において有意に高く、LGR6高発現が肺腺癌の予後不良因子であることが示された。さらに、マイクロアレイにより、CTNNB1変異陽性NSCLC細胞においてLGR6阻害により発現変動する遺伝子群を解析した結果、LGR6発現が炎症誘導や腫瘍微小環境に関わる経路や、癌幹細胞マーカー、サイトカイン、増殖因子などの遺伝子群の発現制御を介してNSCLCの悪性形質獲得に寄与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺癌は死亡率の高い癌であり、新規治療の開発が急務である。我々は、非小細胞肺癌においてWnt経路活性化により誘導されるLGR6過剰発現が、炎症誘導や腫瘍微小環境に関わるシグナル伝達経路や、癌幹細胞マーカー、サイトカイン、増殖因子などの分子を制御することで、悪性形質の獲得に寄与していることを明らかにした。また、EGFR変異陰性の肺腺癌においてLGR6高発現が予後不良と関連していることや、LGR6阻害が肺癌細胞の増殖を抑制することを見出した。本研究の結果から、LGR6が高悪性度の肺癌に対する新たな治療標的分子であり、予後予測バイオマーカーとなることが示唆された。
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