研究課題/領域番号 |
17K09719
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
塚口 裕康 関西医科大学, 医学部, 講師 (60335792)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 腎不全 / 腎嚢胞 / mTOR / 線毛 / 遺伝子変異 / 嚢胞腎 / mTOR / マウスモデル / 疾患遺伝子 / シグナル伝達 |
研究成果の概要 |
多発性嚢胞腎患者の多くはpolycystin 変異による線毛シグナル異常で発症する。一部の症例では細胞形態と増殖とを制御するmTOR経路の活性亢進が関与するが、その病態機序には不明な点が多い。本研究では独自に作成した、尿細管上皮のmTORC1亢進に基づき誘導される多発性嚢胞腎モデルマウス(遺伝型Tsc1ff:Cd79a-Cre, モデル名Cd-79a Tsc1KO)を用いて、嚢胞形成に関わる細胞機能(増殖、アポトーシス、極性維持)とシグナル伝達を解析した。発達遠位ネフロンにおけるmTORC1亢進は、生後の尿細管腔狭小化を促す平面内極性制御を障害して、嚢胞形成を促すことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
①難病の病態解明と治療シーズ探索 本研究で確立したADPKDモデルマウスを用いて嚢胞形成の鍵を握る標的分子を探索することにより、根本的に嚢胞形成を抑止しうる新たな治療薬の開発に貢献できる。 ②学術的意義: 嚢胞形成は発達段階の尿細管上皮が有する多彩な分化機能(増殖、分裂、極性、アポトーシス、細胞間接着等)の統合的な機能制御不全であり、病態解明は器官形成という生命現象と、それが破綻した疾患病態の理解に役立つ。③社会貢献:ADPKDは最も頻度の高い遺伝性腎疾患で、透析原因の5-10%を占めている。本症のモデルマウスを活用する病態解明と治療開発は、社会経済的に医療費抑止の観点からも重要となる。
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