研究課題/領域番号 |
17K09723
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構新潟病院(臨床研究部) |
研究代表者 |
藤中 秀彦 独立行政法人国立病院機構新潟病院(臨床研究部), 臨床研究部, 臨床研究部長 (20447642)
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研究分担者 |
矢尾板 永信 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (00157950)
山本 格 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任教授 (30092737)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 尿バイオマーカー / 慢性腎障害 / IgA腎症 / CKD / 蛋白尿 / 腎臓特異的蛋白質 / プロテオーム |
研究成果の概要 |
慢性腎障害の新規尿バイオマーカー候補として98個の蛋白質を選定・検討し、4個(以下A-D)が確定した。A,Cは腎臓糸球体に特異的に発現する蛋白質で、糸球体障害で尿中に排泄されると考えられた。Bは間質、Dは近位尿細管に特異的に発現した。健常者と比較しIgA腎症患者で、A-Dの尿中排泄が有意に増加した。Aは蛋白尿陰性の多くのIgA腎症患者においても尿中排泄が高値であった。検討した既知の尿バイオマーカーの多くは尿中排泄が尿蛋白量と正に相関していたが、KIM-1はIgA腎症の中でも蛋白尿の少ない患者で高値をとる傾向があった。蛋白尿の少ないCKDの診断に、尿中KIM-1と新規Aの測定が有効と思われた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性腎障害(CKD)は通常の尿検査だけでは見逃される例がある。本研究の目的は、蛋白尿陰性でもCKDと診断しうる新規尿検査の開発である。尿蛋白質のうち血漿由来のアルブミン以外の成分は微量であり、多くが検討されていない。我々は尿蛋白質のうちアルブミン以外、特に腎臓由来の成分が新規尿バイオマーカーになる可能性を検討した。また既報の複数の尿バイオマーカーの比較検討も併せて行なった。結果、新規尿バイオマーカー候補蛋白質A、および既報の尿バイオマーカーKIM-1の尿中排泄が、蛋白尿の少ないIgA腎症患者の多くで増加することが確認できた。今後その測定がCKDの早期診断目的に組み込まれることが期待される。
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