研究課題
基盤研究(C)
慢性腎臓病の発症に関連する腎臓におけるKlotho遺伝子の発現制御に関して、マウスへの高リン食負荷が腎臓でのKlothoの発現量をmRNAならびにタンパク質レベルで減弱させることを見出した。また、雌雄マウス間で高リン食負荷の作用が異なることに着眼し、近位尿細管由来の培養細胞において性ホルモンがKlotho遺伝子の発現を上昇させること、さらには骨粗鬆症治療薬であるビスホスホネート製剤がKlothoの発現量を蛋白質レベルで上昇させることを見出した。
本研究課題の遂行により生体物質である性ホルモンと骨粗鬆症地治療薬であるビスホスホネート製剤に腎臓でのKlotho発現誘導活性を見出した。性ホルモンは慢性腎臓病患者において血中濃度が低下しているホルモンであり、慢性腎臓病発症の一因となるKlothoの発現低下が性ホルモン濃度の低下により誘発する可能性と性ホルモンの補充により抑制できる可能性が示された。またビスホスホネート製剤の作用に関しては、骨粗鬆症だけでなく慢性腎臓病への適応拡張につながる研究の橋渡しとなる根拠を見出せた。
すべて 2018
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)
iScience
巻: 2 ページ: 238-268
10.1016/j.isci.2018.03.014
Scientific Reports
巻: 8 号: 1 ページ: 1256-1256
10.1038/s41598-018-19677-4