研究課題
基盤研究(C)
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は代表的な成人発症の運動ニューロン疾患で、脊髄および脳・脳幹の運動ニューロン変性により発症から数年で全身の筋萎縮・筋力低下が進行し、呼吸筋麻痺をきたす致死性の神経変性疾患である。本研究では成体脊髄におけるアストロサイト分化・増殖・新生を促進する分泌性糖蛋白、骨形成蛋白質(BMP)4が治療標的となり得ることを明らかにした。活性化アストロサイトで進行性に発現亢進するBMP-4に拮抗することで、神経炎症全体を抑制し、運動機能低下を抑え、生存期間延長をもたらすことをALSモデル動物で示した。活性化アストロサイトを標的とした新規治療戦略を開発すべく、応用研究を開始した。
本研究成果は、成人発症の難治性・進行性疾患の代表である筋萎縮性側索硬化症(ALS)において骨形成蛋白質(BMP)とその下流シグナルが新たな進行抑制治療の標的となり得ることを初めて明らかにしたものである。ALS同様に神経炎症を伴う他の神経変性疾患への応用も期待され、人口の高齢化とともに増加しつつある神経変性疾患の新しい進行抑制療法の開発につながると期待される。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 3件、 招待講演 2件) 備考 (5件)
Experimental Neurology
巻: 307 ページ: 164-179
10.1016/j.expneurol.2018.06.009
http://www.neurol.med.tohoku.ac.jp/index.html
http://db.tohoku.ac.jp/whois/detail/37acc23a2ceeffbecab9d8569a61a9f2.html
https://researchmap.jp/warita_2012
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