研究課題
基盤研究(C)
パーキンソン病の運動障害に対して、両側視床下核深部脳刺激療法を用いるが、術後に描画障害が出現しうることを見いだした。脳血流画像を用いると、前部帯状回が関与している可能性が見いだされ、辺縁系神経回路異常が描画機能障害と関与している可能性があると考えられた。また、健常者でのドパミントランスポーターイメージを用いた研究では、基底核の中でも尾状核ドパミン神経系が認知機能、特に言語機能と関連することが分かった。パーキンソン病における語流暢性障害と尾状核ドパミン神経系が関わっている可能性を示唆する結果であると考えられる。以上より、神経機能画像を用いて、パーキンソン病の認知機能障害の病態の一部を解明した。
進行期パーキンソン病の運動障害に対して行われる両側視床下核深部脳刺激療法において、術後約半数の方に描画障害が認められることが分かった。描画機能の障害の長期的予後を今後調査していく必要がある。健常者での尾状核ドパミン神経活動は、年齢の影響を除いても、言語機能と関連していることが分かった。尾状核ドパミン神経は正常な加齢においても次第に低下していくため、加齢やパーキンソン病にて認められる言語表出困難は尾状核ドパミン神経機能の低下が原因の一つである可能性がある。機能画像を用いて、認知機能障害の一面を解明することができた。
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