研究課題/領域番号 |
17K09797
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(静岡・てんかん神経医療センター臨床研究部) |
研究代表者 |
寺田 達弘 独立行政法人国立病院機構(静岡・てんかん神経医療センター臨床研究部), その他部局等, その他 (80550178)
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研究分担者 |
武内 智康 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 特任助教 (20754188)
尾内 康臣 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 教授 (40436978)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / ミトコンドリア / PET / 糖代謝 / 認知症 / アミロイド / タウ |
研究成果の概要 |
アルツハイマー病(AD)のミトコンドリア障害を新規放射性薬剤[18F]BCPP-EFを用いたPETにて評価し、その病態生理的意義を検証した。[18F]BCPP-EFと[18F]FDG-PETをAD群32名と健常群に実施。ADでは健常と比較し、海馬傍回にてBCPPの集積が低下しており、後部帯状回~楔前部のFDG低下とは異なる分布を示した。BCPPとFDGの間に相関が示されたが、より早期のAD群では海馬傍回での相関は認めなかった。海馬傍回におけるミトコンドリア障害は早期ADの病態的特徴を示し、ADの初期変性領域ではミトコンドリア関連のエネルギー障害が解糖系の障害に先行する可能性があると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新規放射性薬剤[18F]BCPPを用いたアルツハイマー病(AD)の生体脳におけるミトコンドリア機能の可視化は新規の試みである。ADでは初期から脳内ミトコンドリア障害を認めることが報告されており、今回の検討にて、ADの初期変性領域(海馬傍回)においてミトコンドリア機能障害をPETにて生体脳にて捉えることができた。また、ミトコンドリア機能障害と認知機能障害との関連を示した。以上より、BCPP-PETはADの早期診断と病態把握に極めて有用であることが期待される。近年、抗酸化作用をもつ薬剤への関心も高まっており、その薬剤の病態抑制の効果判定に関して、客観的な画像的評価系として貢献する可能性がある。
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