研究課題
基盤研究(C)
4000人の2型糖尿病患者を対象に、睡眠の量、質、並びに食事内容調査、および血糖コントロールへの影響についての研究を実施してきた。その結果、2型糖尿病患者の睡眠の質は高頻度で低下しており、睡眠の質の低下は血糖コントロールの悪化と関連していること、また、エネルギー産生栄養素バランスを明らかにし、糖尿病患者の炭水化物摂取割合は53%と低値であるが、血糖コントロール不良群では炭水化物摂取率が高値であることが明らかとなった。特に60%以上の過剰摂取群ではHbA1cが有意に高値であった。以上により、2型糖尿病患者の睡眠の質、栄養摂取バランスと血糖コントロールとの関連が明らかとなった。
2型糖尿病患者の睡眠障害の頻度、合併する睡眠障害のタイプ、血糖への影響についての大規模な報告はなかったので、2型糖尿病4000人の大規模研究を企画した。糖尿病患者の睡眠時間、睡眠の質並びに睡眠障害を合併する頻度、睡眠時間、睡眠の質と血糖、インスリン抵抗性との関連が明らかになった。睡眠時間が短いほどまた睡眠の質が悪いほどHbA1cが高値となる。逆にHbA1cが高い群で睡眠時間が短いことが明らかになった。その機序として、インスリン感受性の低下との関連が認められた。以上により、今後の2型糖尿病患者の療養指導、薬物治療を考える上で臨床的に非常に価値の高い研究である。
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J Diabetes Investig.
巻: 10 ページ: 309-317
PloS One
巻: 13