研究課題/領域番号 |
17K09864
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
岩本 禎彦 自治医科大学, 医学部, 教授 (10232711)
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研究分担者 |
渡邉 和寿 自治医科大学, 医学部, 講師 (60724416)
宮下 洋 自治医科大学, 医学部, 教授 (90301449)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 非アルコール性脂肪肝 / ゲノムワイド関連解析 / 腸内細菌叢 / マウスモデル / メタボリック症候群 / ゲノムコホート / メタゲノム |
研究成果の概要 |
非アルコール性脂肪肝のなかでも、遺伝的関与が強いことが予想される非肥満脂肪肝に着目し、そのゲノムワイド関連解析を、東北メディカルメガバンクとの共同研究として実施した。その結果、6番、7番、12番、13番染色体に新規候補遺伝子領域を見出した。13番染色体の候補領域近傍の4遺伝子の機能的スクリーニングによって、候補遺伝子の絞り込みに成功した。また、6番染色体の関連領域はHLA遺伝子群近傍にマップされた。大規模な腸内細菌叢解析を行った結果、脂肪肝ではコントロールに比べて腸内細菌叢の多様性が著しく低下し、糖・脂質代謝に有益な細菌種の低下が認められ、HLAリスクアレル保因者にも同様の傾向が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病や肥満などを合併しない脂肪肝の遺伝的背景を調べることによって、新たな関連する遺伝子座、HLAを発見した。どのようにHLAが脂肪肝の易罹患性に関わるかについて、脂肪肝との深い関連が観察されている腸内細菌叢を調べた結果、脂肪肝のリスクを高めるHLAタイプを持つ人は脂肪肝を発症しやすい特徴を持つことが明らかになった。メタボリック症候群の増加に伴って脂肪肝の有病率も高まっており、病状が進行すれば肝硬変から肝癌の原因にもなる脂肪肝炎は将来、ウイルス性肝炎を凌駕する肝疾患となることが危惧されている。今回の発見によって、脂肪肝の予防や治療に新たな戦略を生み出すきっかけになることが期待される。
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