研究課題
基盤研究(C)
カルパスタチンは、カルシウム依存性タンパク質分解酵素であるカルパインの内因性阻害物質である。カルパスタチンを血管内皮特異的に過剰発現したマウスでは、皮膚の創傷治癒が遅延し、ケラチノサイト層の菲薄化、細胞外マトリックスの減少、筋線維芽細胞の減少を認めた。また血小板由来増殖因子B(PDGF-B)やPDGF-β受容体の発現低下を認め、PDGF-BB塗布による創傷治癒促進効果は消失していた。以上より、血管内皮細胞のカルパインはPDGF-β受容体シグナリングを介して創傷治癒と組織の線維化を促進していることが示唆された。
我々は、動脈硬化発症の分子機構を解明する過程で、細胞内カルシウム依存性タンパク質分解酵素であるカルパインが動脈硬化促進因子として作用していることを明らかにしてきた。さらにカルパインの病態生理学的意義を解明する過程で、皮膚の創傷治癒過程においてはカルパインが治癒促進因子として作用していることを本研究で明らかにした。
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 3件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 6件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (12件) (うち招待講演 2件)
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