研究課題/領域番号 |
17K09879
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌学
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
椙村 益久 藤田医科大学, 医学部, 教授 (50456670)
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研究分担者 |
岩間 信太郎 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (00733536)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ADH不適切分泌症候群 / 低ナトリウム血症 / SIADHマウスモデル / 記憶障害 / SIADH / 内分泌学 |
研究成果の概要 |
低ナトリウム(Na)血症は、頻度が高い電解質異常である。低Na血症の主たる原因は抗利尿ホルモン不適切症候群(SIADH)である。近年、比較的軽度の低Na血症がQOLの低下、生命予後の悪化と関連することが知られているが、その詳細は不明な点が多い。本研究で、病態を解析するため、持続かつ安定した慢性低Na血症を呈すSIADHマウスモデルの作成に成功した。本マウスを用いて網羅的行動解析を行い、SIADHに伴う慢性低Na血症が、記憶障害、不安様行動に関与することが示された。さらに組織学的検討によって、脳の部位特的に神経細胞の興奮異常が起こっており、行動異常と関連する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、軽度であっても慢性的な低ナトリウム(Na)血症は、QOLの低下や死亡率の高さと関連していることが示されている。しかし、これらの機序は未だ解明されていない。ADH不適切分泌症候群(SIADH)は低Na血症の主な原因である。本研究で、持続的な低Na血症を呈する慢性SIADHマウスモデルを開発した。行動解析によって、認知機能障害、特にワーキングメモリ障害が認められ、慢性的な低Na血症が記憶障害に寄与していることが示唆された。本研究の結果より、無症状に見える比較的軽度な慢性低Na血症の症例でも、注意深く血清Na濃度を正常化させることによってQOLが改善する可能性が示唆された。
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