研究課題/領域番号 |
17K09946
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
栗田 尚樹 筑波大学, 医学医療系, 講師 (30555561)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 巨核球前駆細胞 / 臍帯血移植 / トロンボポエチン / 骨髄内移植 |
研究成果の概要 |
臍帯血移植は,HLA適合ドナーを有しない難治性造血器疾患症例に対し治癒を提供しうる治療だが,血小板回復遅延は解決すべき課題である.本研究では巨核球前駆細胞を介した新規の血小板分化経路に着目し,同経路の動態の解明と,臍帯血骨髄内移植・臍帯血移植後早期のトロンボポエチン受容体作動薬投与による,同経路の介した血小板造血促進の可能性を検討した.臍帯血骨髄内移植の臨床試験では静脈内投与と比較して血小板回復が早く,マウスモデルでは骨髄内移植により巨核球前駆細胞の骨髄における生着が促進していることが示唆された.臍帯血移植直後のトロンボポエチン受容体作動薬投与の安全性と効果につき,臨床試験により検証中である.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦の非血縁者間移植の約半数を臍帯血移植が占め,世界で最も臍帯血移植が盛んである.しかし臍帯血移植では,血小板減少期間の遷延により出血性合併症のリスクが高く,頻回の輸血を要することから入院の長期化,医療費の増加に繋がりうる.本研究により臍帯血骨髄内移植,臍帯血移植後早期のトロンボポエチン受容体作動薬投与の血小板早期回復に対する効果が示せ,巨核球前駆細胞を介した血小板造血促進の理論的背景を示すことができれば,臍帯血移植の唯一の欠点である移植後の血球回復遅延の問題が克服できる可能性がある.その結果,臍帯血移植成績の向上,臍帯血移植適応の拡大により,移植医療に対して大きく貢献できる.
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