研究課題/領域番号 |
17K10033
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
感染症内科学
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研究機関 | 湘南医療大学 (2022) 東邦大学 (2017-2021) |
研究代表者 |
木村 聡一郎 湘南医療大学, 薬学部医療薬学科, 教授 (60408870)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 肺炎球菌 / 肺炎 / 疾患感受性遺伝子 / 連鎖解析 / 疾患感受性 / 重症化 / 同定 |
研究成果の概要 |
本研究では、肺炎球菌に対する疾患感受性遺伝子(群)を同定し、その役割・機能を解析した。比較ゲノム解析により責任遺伝子群を同定し、その遺伝子群にはケモカインレセプターであるCXCR2が含まれていた。Cxcr2およびそのリガンドであるCxcl1・Cxcl2の肺における発現量を測定したところ、野生型マウスと比較して肺炎重症型マウスでは発現誘導の遅延が認められた。また肺炎重症型マウスの好中球・マクロファージを解析したところ、遺伝子発現の結果に相関して好中球・マクロファージの肺への動員が遅延していた。感染初期の病原体への応答が遅れることが肺炎の重症化に関わることが推察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺炎は、主要な死因別の死亡率において悪性新生物、心疾患に次ぐ第3位に位置しており、その死亡者のうち65歳以上の割合は97%にも達する。日本は超高齢化社会に突入しており、更なる肺炎による死亡者数の増加が懸念されることから、肺炎球菌性肺炎による重症化を理解することは喫緊の課題といえる。本研究では肺炎球菌性肺炎の重症化に関わる遺伝因子を特定することができ、それらが肺炎球菌感染の初期応答に不具合を生じることから、結果として肺炎の重症化が進行することがわかった。今後は肺炎球菌性肺炎の重症患者と本疾患因子との相関性を明らかにすることにより、重症化の予防・予測などに役立てられるものと期待している。
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