研究課題/領域番号 |
17K10062
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
横山 和明 帝京大学, 薬学部, 教授 (50246021)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ペルオキシソーム病 / 先天代謝異常症 / 副腎白質ジストロフィー / 脂質メタボローム / リピトミクス / スフィンゴ糖脂質の網羅的解析 / アシルCoAの網羅的解析 / 分子種分析 / リピドミクス / リン脂質の網羅的解析 / 脂質 / 遺伝病 / メタボローム / バイオマーカー |
研究成果の概要 |
ペルオキシソーム病の副腎白質ジストロフィーではABCD1遺伝子の変異に伴い極長鎖脂肪酸レベルが上昇する。下記の3つにより、発症機構とマーカー分子を探索した。1患者サンプルのリン脂質の網羅的解析では、スフィンゴミエリンとリン脂質合成中間体のアシルCoAの網羅的測定法を樹立した。患者線維芽細胞では極長鎖脂肪酸をグリセロール1位に持つリン脂質やC26:1-CoAが顕著に蓄積していた。2極長鎖脂肪酸含有リン脂質の合成酵素の同定では、ABCD1遺伝子欠損細胞とゲノム編集により、脂肪酸転移酵素を絞り込んだ。3患者サンプルのスフィンゴ糖脂質の網羅的解析では、キラルカラムとLC-MSを用いて測定法を樹立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
副腎白質ジストロフィーでは発症機構の解明と発症の前兆のバイオマーカーの発見が期待されている。本研究では従来十分な解析法がなかったスフィンゴミエリン、アシルCoA、スフィンゴ糖脂質について網羅的解析法を樹立したことで、新たに詳細なリピドミクスを行うことが可能となった。極長鎖脂肪酸をグリセロール1位に持つリン脂質やC26:1-CoAが顕著に蓄積することが明らかとなった。またリン脂質のグリセロール1位へ極長鎖脂肪酸を導入する酵素の解明が進んだ。これらにより病態の新たな一端が明らかとなり、発症の前兆となるバイオマーカーの発見の手筈も整ったといえる。臨床応用に向けてはさらなる研究の推進が必要である。
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