研究課題
基盤研究(C)
「胎生期の低栄養環境は出生後の精巣機能障害や生殖機能障害を引き起こす」を検証しそのメカニズムを探る研究を行なった。妊娠マウスを、自由摂餌群(C群)と栄養制限群(R群)の2群に分けて検討した結果、栄養制限母体における胎仔精巣での男性ホルモン(テストステロン)低下および生後6週の精子数減少が明らかになった。以上の結果から胎生期低栄養環境に惹起された低アンドロゲン状態に起因する男性生殖器障害という新しい疾病発症セオリーが明らかになった。さらに、単離したライディッヒ 細胞の全ゲノムメチロームを進めている。
近年、男性生殖器疾患の発症頻度は増加しています。その理由は様々ですが、なんらかの胎児期の環境因子の影響が考えられています。私たちは、母体の低栄養環境が生後の男性精巣機能の障害に関与する可能性を考え、マウスを使った実験にて検証を行いました。その結果、1母マウスの低栄養状態が胎児(胎仔)マウス精巣における男性ホルモン(テストステロン)の濃度を低下させる こと 2低栄養母マウスから出生した雄マウスでは、生後6週の時点で精子数が減少すること、が明らかになりました。以上から、私たちは胎生期低栄養環境に惹起された低男性ホルモン状態に起因する男性生殖器障害という新しい疾病発症セオリーを提唱します。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 3件)
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