研究課題
基盤研究(C)
CCRF-CEM細胞にネララビンを添加し、限界希釈法で培養し、ネララビン耐性株を2つ樹立した。耐性株はMTTアッセイで親株より高いIC50(55倍および78倍)を有していた。耐性株ではネララビン代謝に関連するENT1、DCK、DGuoKのmRNAの発現が有意に低下した。DCK のプロモーター領域の脱メチル化は関与していなかった。耐性株では、p-Aktの発現亢進が認められ、PI3K/AKT経路の発現亢進が示唆された。また、ネララビン処理72時間後にはp-ERKの過剰活性化が見られた。ネララビン代謝経路に特異的なMEK/ERK経路の過剰活性化が耐性化の原因と考えられた。
本研究は、ネララビンの薬剤耐性獲得の機序を明らかにした。つまりネララビン投与によって、ネララビン代謝に関連する遺伝子の発現が変化し、代謝経路に特異的なMEK/ERK経路の過剰活性化によってアポトーシスが起らなくなっていた。このような変化は、ネララビンとの共培養で、短時間に、しかも高頻度に起こっていた。難治性のT 細胞性腫瘍のほとんどがいずれネララビン耐性を獲得するが、本研究の成果によって、実際の患者におけるネララビン投与において、どのようなdose scheduleで行えば耐性化をより予防できるかがわかり、重要な知見である。
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