研究課題/領域番号 |
17K10118
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
西 順一郎 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (40295241)
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研究分担者 |
藺牟田 直子 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (00643470)
大岡 唯祐 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 講師 (50363594)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 大腸菌 / 基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ / 薬剤耐性 / カルバペネマーゼ / 腸管凝集性大腸菌 / バイオフィルム / K1莢膜 / カルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌 / 基質拡張型βラクタマーゼ / ESBL / 下痢原性大腸菌 / 腸管病原性大腸菌 / K1莢膜遺伝子 / 水平伝播 |
研究成果の概要 |
われわれは、小児の腸管内で腸管凝集性大腸菌EAECなど腸管粘膜に強く付着する大腸菌が、薬剤耐性遺伝子や病原遺伝子の水平伝播に強く関与しているという仮説のもと、下痢症患児由来大腸菌におけるESBL遺伝子・病原遺伝子の分布状況を調べた。その結果、小児の腸管由来大腸菌におけるESBL CTX-M遺伝子保有頻度は依然として10%前後と高く、髄膜炎リスクを持つK1莢膜遺伝子を保有する大腸菌O1/O18や古典的なEAEC O111が新たにCTX-M遺伝子を獲得していた。今後病原性の強いESBL産生大腸菌の出現が懸念されるため、小児腸管由来大腸菌の薬剤耐性と病原性のサーベイランスの継続が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小児下痢症患児由来大腸菌を18年にわたり9,000株以上保有し、小児腸管由来のESBL産生菌やEAECを多数保存している施設は世界的にもまれであり、多様な大腸菌を対象とした大規模な解析が可能になるという点で学術的特色を持つ。また、大腸菌全体を対象に、病原遺伝子と薬剤耐性遺伝子を同時に検討することはこれまでにない試みであり、大腸菌の付着性と遺伝子水平伝播との関連に着目した点も独創的である。本研究により、薬剤耐性遺伝子と病原遺伝子の水平伝播の実態を解明でき、急速に進む大腸菌の薬剤耐性化を防止する基盤づくりとなる意義がある。
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