研究課題/領域番号 |
17K10141
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
馬場 志郎 京都大学, 医学研究科, 助教 (60432382)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | デュシェンヌ型筋ジストロフィー / iPS細胞 / 細胞死 / オートファジー / 細胞内カルシウム濃度 / mdxマウス / クロロキン / 心筋細胞 / 心不全 |
研究成果の概要 |
デュシェンヌ型筋ジストロフィーは難治性筋疾患で多くが呼吸不全または心不全で死亡する。在宅呼吸器の発展により近年多くの患者さんが心不全で死亡するようになったが、心不全の発症・進展機序は未だ不明である。この心不全の発症・進展に心筋細胞の細胞死(オートファジー)が関与していることが判明した。同時に細胞内カルシウム濃度の上昇も心不全発症に関わっている可能性が示唆された。いずれも心筋細胞にストレスをかけた状態でより悪化することが判明した。これらの結果から、細胞内カリシウム濃度上昇と細胞死の関連が予想されるが、その研究については現在進行中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、デュシェンヌ型筋ジストロフィー患者の死因の大多数を占める心筋症の発症予防や治療に大きく貢献すると思われる。現在デュシェンヌ型筋ジストロフィー患者の心不全に対する治療は、利尿剤、末梢血管拡張剤、βブロッカーなどの一般的な心不全治療方法しか臨床的には存在しない。心不全発症・進展機序をおさえた治療法の開発が急務である。今回、オートファジーや細胞内カルシウム濃度上昇が心筋症発症に寄与する研究結果を得たことで、オートファジーを抑制するクロロキンや細胞内カルシウムを調整するカルシウムブロッカーやキレート剤が治療に使用できる可能性が示され、臨床応用への道が開かれたと考える。
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