研究課題/領域番号 |
17K10153
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
内田 敬子 慶應義塾大学, 保健管理センター(日吉), 准教授 (50286522)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 肺動脈 / 転写因子 / 平滑筋 / 肺動脈性肺高血圧症 / 発生 / 肺血管 |
研究成果の概要 |
肺血管発生の詳細は不明な点が多い。肺血管を構成する内皮細胞や平滑筋細胞の起源の候補と考えられている肺間葉系細胞には転写因子Tbx4が比較的高く発現しているが、肺血管発生におけるTbx4の役割は不明である。また、近年小児期発症の肺動脈性肺高血圧症でTBX4遺伝子変異が検出されたが、その発症機序は不明である。 本研究ではTbx4に着目し、胎生期の肺間葉系細胞でTbx4の発現を低下させたところ内皮様の管腔形成能が促進され、肺器官培養でTbx4の発現を低下させたところ肺発生が抑制された。肺間葉系細胞のTbx4は肺の発生や肺動脈性肺高血圧症の病態に関与する可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺血管は体血管とは異なる性質を持ち、生命に必須であるガス交換に重要な役割を担う。また、肺動脈性肺高血圧症は近年治療薬が複数開発されたが未だに肺移植を要する難治性の疾患である。本研究では、Tbx4という胎生期の肺血管前駆細胞を含むと考えられている肺間葉系細胞に発現する転写因子に着目し、肺血管発生ならびに肺動脈性肺高血圧症発症の分子機構の一端となる知見を得た。本研究の成果は肺血管再生医療や肺動脈性肺高血圧症の新規治療標的の開発に貢献しうる。
|