研究課題/領域番号 |
17K10190
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胎児・新生児医学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
河野 由美 自治医科大学, 医学部, 教授 (50243390)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 低出生体重児 / ストレス / メチル化 / 発達障害 / 早産 / ストレス反応 / 早産児 |
研究成果の概要 |
低出生体重児のストレス行動関連遺伝子のエピジェネティクス変化と胎内ストレスの関連を明らかにするため、早産低出生体重児の臍帯血で、ヒトGR遺伝子(NR3C1)、セロトニントランスポーター遺伝子(SLC6A4)のメチル化率を測定した。NR3C1の全CpGの平均メチル化率と出生体重に有意な負の相関(r=-0.477)を認めた。SLC6A4の全CpGの平均メチル化率は在胎期間と有意な負の相関(r=-0.41)を認めた。NR3C1とSLC6A4のメチル化率の間に有意な関係は認めなかった。低出生体重、早産であるほどストレス反応制御関連遺伝子のメチル化率は増加しており、出生後の行動発達への影響が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
早産低出生体重児の臍帯血を用いてストレス反応関連遺伝子であるGR遺伝子、セロトニントランスポーター遺伝子のメチル化率を同時解析し、出生体重、在胎期間との関連が明らかとなった。早産低出生体重を生じるような子宮内ストレスが関連遺伝子のメチル化変化を介して発現制御を変容させ、将来の精神行動発達に影響する可能性が示唆された。対象数が少なく出生体重、在胎期間以外の要因とは有意な関係を認めなかった点は研究の限界であり、また長期の行動発達の観察が必要であるが、本結果は早産低出生体重児の行動発達特性の発症メカニズムおよび病態解明に寄与するものと考える。
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