研究課題/領域番号 |
17K10264
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
松澤 大輔 千葉大学, 子どものこころの発達教育研究センター, 特任准教授 (10447302)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | DNAメチル化 / エピジェネティクス / 恐怖条件づけ / 次世代 / HPLC / モノアミン濃度 / 遺伝子 / 恐怖記憶 / 海馬 |
研究成果の概要 |
ゲノムによらない遺伝子調節としてエピジェネティクスが注目されている。申請者はマウスを用いDNAメチル化が発達期に脳内で大きく変化した際の成長後の行動変化を探ってきた。本研究では、そのマウスをオス親としたときに子供に生じる行動変化や脳内での遺伝子発現及び代謝物変化の有無を検討した。その結果、親世代に生じた脳内DNAメチル化変化及び行動変化は、内容は変わっても子世代の行動や遺伝子発現に影響を与えていることがわかった。親世代へのストレスがエピジェネティクな変化を生じて子世代に影響することは精神疾患の発症を考えた時、重要な知見である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エピジェネティックな遺伝子修飾の精神疾患における役割が示唆されつつある。本研究は、発達期脳内でのエピジェネティックな遺伝子発現調節制御が成長後のストレス耐性や認知・社会的機能といった行動的側面、形態・生理的反応に影響を与えることを探り、DNAメチル化を介した不安や恐怖反応などの不安に関連した行動上の変化が次世代に継承しうることを検証したものである。生後の生活環境ストレスが、次世代にまで影響をもたらす可能性があることは学術上においては精神疾患の新しい脆弱性仮説に繋がり、社会的には子世代の結果が親世代にまで遡って影響がありうることで様々な環境ストレス対策への理論的寄与の一助となると考えている。
|