研究課題/領域番号 |
17K10297
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
今村 恵子 京都大学, iPS細胞研究所, 特定拠点講師 (90379652)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | タウ / タウオリゴマー / 前頭側頭葉変性症 / iPS細胞 / 神経活動 / FTLD / オリゴマー |
研究成果の概要 |
アルツハイマー病や前頭側頭型認知症の一部の患者脳では、大脳萎縮と共に異常なタウタンパク質の凝集がみられる。本研究では、タウタンパク質が凝集して形成されるタウオリゴマーの神経毒性とその伝播に注目した。前頭側頭葉変性症iPS細胞由来神経細胞において、細胞外タウオリゴマーが神経毒性を来すことを示し、神経活動依存的にその毒性が伝播している可能性が示された。さらに、タウオリゴマー蓄積と神経細胞死を抑制する化合物を同定した。また、タウの点鼻ワクチンが、前頭側頭葉変性症モデルマウスに有効であることを報告した。本研究では、タウオリゴマーの伝搬と神経毒性メカニズムに基づく治療アプローチの可能性を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タウタンパク質の折り畳み異常が、タウタンパク質凝集の早期段階であると考えられ、特に複数個のタウタンパク質が凝集して形成されるタウオリゴマーが強い神経毒性を有していると考えられている。本研究では、タウオリゴマーが、どのように神経毒性を発揮し、細胞から細胞への毒性伝搬に関連しているかを明らかにした。また、候補化合物やワクチンの有効性を見出し、タウオリゴマーの伝搬と神経毒性メカニズムに基づく治療アプローチの可能性を示した。本研究は超少子高齢社会における高齢者の認知症予防に貢献し、医学的・社会経済的にも高度の意義を有すると考えられる。
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