研究課題/領域番号 |
17K10316
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
中村 元昭 昭和大学, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (50464532)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 反復経頭蓋磁気刺激 / 気分障害 / 発達障害 / 前頭前野 / 頭部MRI / 脳波 / 可塑性 / 反復性経頭蓋磁気刺激法 / 神経可塑性 |
研究成果の概要 |
うつ病患者と発達障害当事者を対象として、反復性経頭蓋磁気刺激法(rTMS)のRCTを実施した。rTMS介入の前後において、認知機能検査、頭部MRI、DTI、脳波のデータを縦断的に取得した。刺激プロトコールは、iTBS(間歇性シータバースト刺激)、cTBS(連続性TBS)やQPS(反復単相性4連発磁気刺激法)といった新規性の高い刺激プロトコールを安全に実施することができた。うつ病患者ではrTMSによって抑うつ症状尺度の改善に加えて、認知機能や睡眠脳波の改善(睡眠除波や紡錘波の増加)を認めた。発達障害患者に対するrTMSでは、シングルセッションであるがシャム刺激を対照として注意機能の改善を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義としては、rTMSによってうつ病患者のノンレム睡眠が刺激部位に一致して局在的に増強することを明らかにしたことが挙げられる。特にrTMSによって睡眠紡錘波の活動が変化することを示した論文はなく世界初の知見である。また、先行研究において、発達障害当事者に対するrTMSの効果は一貫した結果は得られていないが、シングルセッションのrTMSによって注意機能(特に注意の切り替え)の改善が認められたことの意義は大きく、今後の治療法開発の根拠となり得る。うつ病を含む気分障害や発達障害は患者人口も多く、治療や支援につながる可能性のある本研究は社会的にも意義が大きい。
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