研究課題/領域番号 |
17K10331
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
大島 悦子 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (60583094)
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研究分担者 |
寺田 整司 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (20332794)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | レビー小体病 / 認知症 / 軽度認知書具合 / 老年期精神障害 / うつ病 / 治療同意能力 / 軽度認知障害 / 嗜銀顆粒病 / 双極性障害 / 統合失調症 / 認知症疾患 / 臨床症候 |
研究成果の概要 |
60歳以上のうつ病入院患者52人にMIBG心筋シンチを施行し、ハミルトンうつ病評価尺度にて症候を評価した。MIBG正常38人・取り込み低下14人であった。取り込み低下群は正常群と比較して、「不安の身体症状」「精神運動制止」の得点が有意に高かった。全例を対象として相関を見ると、MIBG心筋シンチの心縦隔比の値と「不安の身体症状」「精神運動制止」「精神運動激越」の得点との間に有意な相関を認めた。 上記とは別に、健忘型軽度認知障害患者の治療同意能力を評価した。3割の患者で簡単な場面でも治療同意能力を欠くこと、また、医師の臨床判断では、治療同意能力の低下に気付きにくいことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢のうつ病患者では、MIBG心筋シンチでの取り込み低下を認める例が全体の1/4を占めており、レビー小体病を背景病理として有する場合が少なくないことが明らかになった。神経変性疾患を有する例では、身体的なリハビリテーションの実施や転倒予防が重要であり、薬剤過敏性も考慮する必要があるため、治療選択においても重要な差異を生じる。特に、身体症状の訴えが目立つ高齢うつ病患者では、レビー小体病を併存する可能性が高いことも明らかとなった。 また、軽度認知障害患者でも治療同意能力が低下している場合が少なくない。よって、病状や治療の説明の際には図表を活用し、記憶力に負荷の掛からない方法を採る必要がある。
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