研究課題
基盤研究(C)
[11C]メチオニン([11C]MET)はFDGが苦手とする脳腫瘍診断および放射線治療による脳組織の壊死、再発の診断などに有用である。[11C]MET合成の簡便法である、微小カラム内での[11C]ヨウ化メチルによるフロー式の標識合成法と、標識体の精製を目的としたイオン交換固相抽出による製剤化法を組み合わせて、合成の効率化と不純物の少ない高品位製剤の製法を確立した。また、使い捨て部品で構成されるカセットを適用し、医療機器として流用可能な機能を備えた自動合成装置の開発をした。本法は今後の[11C]MET標準製造法として進展させる。
現在、多くのPET施設では11Cメチオニン-PETを自由診療として実施している現状がある。一方、先進医療での普及が進まない理由の一因として、合成法および合成装置の抱える課題がボトルネックになっている可能性があげられる。本研究成果として得られた[11C]MET製造法と専用合成装置は、現法に代わる安定で信頼性の高い標準法として、今後の保険診療の適用機器として進展させ、国内外の合成装置メーカーに積極的に働きかけて新たな製造技術を製品開発に結び付けていくことで、PET分野の発展に貢献できるものと期待される。
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すべて 雑誌論文 (16件) (うち国際共著 9件、 査読あり 16件、 オープンアクセス 8件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 8件)
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