研究課題
基盤研究(C)
繊維芽細胞増殖因子(Fibroblast Growth Factor, FGF)受容体であるFGFRは、広く組織に分布する膜貫通型チロシンキナーゼ受容体であり、FGF/FGFRシグナル伝達は、がん細胞の分化、増殖、転移に関与することが示唆されている。そこで、本研究では特にFGFR1に着目しPET分子イメージングプローブを開発を行うこととした。化合物 [18F]9を設計・合成し、インビトロ、インビボ評価を実施した。[18F]9はFGFR1に対して阻害活性を示し(IC50=172.6 ± 44.2 nM)、さらにFGFR1高発現腫瘍に集積し、滞留することが示された。
これまでに、FGFRを標的としたPET/SPECT分子イメージングプローブの開発は報告が無く、本プローブ開発は独創的な研究であると考えられる。開発したプローブを用いがん化のメカニズム、薬剤耐性へのメカニズムを解明し、遺伝子情報を含んだ新規核医学診断法の開発、さらに分子標的薬の開発への効率的なワークフローの構築へと繋げることが出来ると考えている。また、FGFRを標的とした分子標的薬の開発が世界的に進められており、本研究で得られた成果を創薬に応用することも可能である。
すべて 2020 2019 2018 2017 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 4件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 1件、 招待講演 4件) 図書 (1件) 備考 (2件)
Theranostics
巻: 10(1) 号: 1 ページ: 1-16
10.7150/thno.37894
Bioorganic & Medicinal Chemistry
巻: 28 号: 1 ページ: 115189-115189
10.1016/j.bmc.2019.115189
120007170524
Free Radical Research
巻: 1 号: 11-12 ページ: 1-7
10.1080/10715762.2019.1697437
Molecular Imaging and Biology
巻: 1 号: 3 ページ: 1-10
10.1007/s11307-019-01407-5
120006951257
Journal of Labelled Compounds and Radiopharmaceuticals
巻: 62 (3) 号: 3 ページ: 132-138
10.1002/jlcr.3704
Cancer Science
巻: 110 (2) 号: 2 ページ: 742-750
10.1111/cas.13911
Bioorganic & Medical Chemistry
巻: 26 号: 8 ページ: 1609-1613
10.1016/j.bmc.2018.02.007
Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters
巻: 28 号: 17 ページ: 2949-2952
10.1016/j.bmcl.2018.07.009
ChemMedChem
巻: 13 号: 23 ページ: 2546-2557
10.1002/cmdc.201800638
ACS Med Chem Lett.
巻: 8 号: 4 ページ: 418-422
10.1021/acsmedchemlett.6b00520
http://labo.kyoto-phu.ac.jp/taisya/