研究課題/領域番号 |
17K10463
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 岡山理科大学 (2019) 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 (2017-2018) |
研究代表者 |
小原 千寿香 (逸見千寿香) 岡山理科大学, 獣医学部, 講師 (90415977)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | iPS細胞 / 放射線 / 放射線障害 / 再生医療 |
研究成果の概要 |
本研究では、被ばくしたマウス個体由来線維芽細胞からiPS細胞を作製した。低線量照射群に比べ、2Gy照射群では、形成されるiPS細胞のコロニー数が減少することを明らかにした。また、作製した被ばく個体由来iPS細胞クローンのゲノム不安定性について明らかにするために、コントロール群(非照射群)と 2 Gy照射群の染色体本数を計測したが、異数性を示すiPS細胞の割合について大きな差は認められなかった。また、ゲノムの構造異常解析では、染色体1,2,3番の多色FISHを用いた解析を行ったが、対象とする染色体が1-3番のみでは、染色体異常の検出率が低いことが、今後の検討課題である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
急性放射線障害は、高線量の放射線被ばくにより組織幹細胞がダメージを受ける。幹細胞移植が効果を示す場合があるが、ドナー不足や拒絶反応などの課題が挙げられる。再生医療におけるiPS細胞最大の優位性は、拒絶反応の無い移植の実現であるが、被ばくした治療対象者本人由来の細胞から作製したiPS細胞の再生医療応用の可能性は未だ不明である。本研究では、被ばくマウスから分離した線維芽細胞を用いて、iPS細胞が作製可能であること、一方で線量に応じて樹立効率が減少することを明らかにした。さらにゲノム不安定性について検討を行う中で抽出された課題は、放射線障害治療分野における今後の研究に役立つものと期待される。
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