研究課題/領域番号 |
17K10503
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
松野 直徒 旭川医科大学, 医学部, 特任教授 (00231598)
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研究分担者 |
酒井 宏水 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (70318830)
小原 弘道 首都大学東京, システムデザイン研究科, 准教授 (80305424)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 肝臓保存 / 機械灌流保存 / 人工赤血球 / 移植臓器保存液 / 心停止ドナー肝 / 臓器灌流保存 / 心肺停止ドナー / 虚血再灌流障害 / 1肝臓灌流保存 / 2心停止ドナー / 3人工赤血球含有灌流液 / 4虚血再灌流障害 / 移植・再生医療 |
研究成果の概要 |
研究成果としては、人工赤血球含有の灌流液による肝臓灌流保存は保存中の有害事象はなく、安全に施行可能であること、灌流中のドナー肝の酸素消費量が活発に行われ、肝細胞障害、そして細胞アシドーシスを改善することが判明した。これを電顕所見でミトコンドリアの膨化抑制で確認した。室温灌流中の灌流液に分子量の大きな人工赤血球を含有することで肝障害や血行動態の悪化およびドナー肝への微小血栓が危惧された。しかし、灌流終了時の病理所見でも静脈閉塞を疑う所見や人工赤血球の遺残も見られなかった。本実験では作成後18-20ヶ月と長期のものを使用したが有効性は証明された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果は、ブタを用いた前臨床的研究であること、灌流保存技液による臓器機能回復をめざした点で我が国初の画期的研究成果だと考えている。臓器移植手術では、移植直前に臓器内血球成分を洗い流すため、人工赤血球が体内に入ることはなく、臨床応用のハードルは高くないと考えている。今回、虚血再灌流障害を抑制することに成功した。心停止肝臓のみならず、小児医療などで期待の高い分割肝あるいは脂肪肝など適用に課題のある臓器移植を可能とする可能性がある。赤血球循環技術はdrug delivery systemや臓器培養、再生医療との共創により次世代型治療との複合による新しい時代の研究を切り開くプラットフォームになる
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