研究課題/領域番号 |
17K10508
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
河野 寛 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (40322127)
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研究分担者 |
雨宮 秀武 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (70377547)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 細菌性腹膜炎 / 下垂体ポリペプチド / 肺障害 / マクロファージ / サイトカイン / 細菌性腹膜 / 細菌性髄膜炎 |
研究成果の概要 |
下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド (PACAP)の細菌性腹膜炎における効果を検討した。PACAP投与各群において、非投与群と比較しARDSと致死率が有意に改善した。血清炎症性サイトカイン発現は低下し、IL-10発現は増加した。肺ではIL-6発現が低下した。肺でのケモカイン発現が低下した。PACAP存在下での肺胞マクロファージのIL-6産生は抑制され、肝MfsのIL-10産生は増加した。PACAPにより肝MfsのNF-kB活性が有意に低下した。CorとACTHはPACAP投与群において優位に高値であった。PACAPは細菌性腹膜炎発症後のARDSと致死率を著明に改善した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腹部救急の領域において大腸穿孔に代表される細菌性腹膜炎は治療に難渋することが多く、多臓器不全を発症し、致死率の非常に高い病態である。局所の炎症の制御は、手術的なドレナージが最も有効であるが、予後に強く寄与する肺や肝臓などの遠隔臓器での多臓器障害を制御する目的での薬物投与による有効な治療方法は未だ確立されていない。PACAP投与の抗炎症作用の有効性に関する視点から検討はこれまで無く、今回の検討成果は細菌性腹膜炎に伴う、多臓器障害改善に対する新しい治療の開発に発展する可能性を持つ。今後、炎症・感染おける生体侵襲を科学的に解明し、その制御を目指すという視点からの研究につながると考える。
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