研究課題/領域番号 |
17K10523
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 埼玉県立小児医療センター (臨床研究部) (2019) 自治医科大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
水田 耕一 埼玉県立小児医療センター (臨床研究部), 移植外科, センター長 (00313148)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 小児肝移植 / Operational tolerance / 免疫抑制薬離脱 / 免疫寛容 / キメリズム / 免疫抑制剤離脱 / 肝移植 / 小児 |
研究成果の概要 |
本研究は、免疫抑制薬から離脱し臨床的免疫寛容(OT)となった小児肝移植患者を対象に、免疫寛容のメカニズム解明を追求し、OTに関連するパラメーターを特定することを目的とした。これまでのOT患者32例中、免疫寛容が維持できた群(n=27)と免疫抑制薬が再開となった群(n=5)との比較では、自己抗体陽性率、血清ヒアルロン酸値、病理組織学的所見において有意差を認めた。抗HLA抗体の陽性率や最高MFI値では有意差を認めなかった。小児肝移植患者においては、適切な患者を選択し適切なモニタリング下で免疫抑制薬の減量を行えばOTの可能性があることが示唆された。自己抗体の出現はOTの危険因子の可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、免疫寛容を獲得した小児肝移植後患者においては、長期間免疫寛容の状態を維持できることが証明された。肝移植後の長期フォローアップには、自己抗体や線維化マーカーの測定、肝生検による病理学的評価が重要であり、移植後管理の標準化に有用な情報である。安全に免疫抑制剤の減量・離脱ができれば、免疫抑制剤の長期投与によって生じる患者の肉体的・精神的・経済的負担を軽減させるだけでなく、本邦における医療費削減にも大きく貢献するものと期待される。また、本研究成果は、今後日本でも展開されるであろう免疫寛容誘導の多施設共同のランダム化比較試験や、免疫抑制剤減量のガイドラインの作成に寄与できる結果である。
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