研究課題/領域番号 |
17K10532
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
土川 貴裕 北海道大学, 大学病院, 講師 (50507572)
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研究分担者 |
平野 聡 北海道大学, 医学研究院, 教授 (50322813)
七戸 俊明 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (70374353)
中村 透 北海道大学, 医学研究院, 助教 (70645796)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 難治性癌 / 集学的治療 / 免疫療法 / モニタリング / 術前化学療法 / 根治切除 / 腫瘍局所免疫環境 / 免疫応答 / 難治性固形癌 / 癌局所環境 / 実験外科 / TIL / 異所性リンパ組織 / 免疫チェックポイント / 実験外科学 |
研究成果の概要 |
本研究期間内に、膵癌微小環境に発現する異所性リンパ組織:、Tertiary Lymphoid Organs (TLOs)に着目し臨床病理学的意義と患者予後に与える影響について検討した。今回の研究結果から、術前化学放射線療法による腫瘍崩壊に伴い腫瘍関連抗原が腫瘍微小環境内に放出されることでマクロファージによる抗原提示、免疫担当細胞の増殖能の増加、CD8陽性細胞傷害性T細胞の活性化、リンパ球遊走のための高内皮細静脈の誘導が活性化される一方で、免疫逃避機構に関与するPD-1陽性リンパ球が抑制され、NAC群患者における腫瘍局所の免疫環境を促進し、予後向上に寄与する可能性があることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、難治性癌の治療は手術、抗癌剤、放射線治療などを術前・術後に組み合わせた形での集学的治療が標準的である。本研究により、抗癌剤による腫瘍崩壊の結果生じる多種多様な腫瘍抗原特異的抗体や局所での化学療法抵抗性をモニタリングすることが可能となり、その結果①術前抗癌剤投与による殺細胞効果と特異的免疫誘導効果の至適バランスの掌握、②根治的外科手術を施行する適切なタイミングの掌握、そして③誘導された特異的免疫能を損なわず、再発予防のための抗腫瘍免疫能を術後の適切な期間維持するための補助化学(放射線)療法の継続期間設定が可能となり、様々な癌種の個別化治療戦略に応用できる可能性がある。
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