研究課題/領域番号 |
17K10549
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
角舎 学行 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 講師 (20609763)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Wnt5a / 乳癌 / ALCAM / JNK / シグナル伝達経路 / 悪性度 / 予後 / PI3K / シグナル伝達 / トランスレーショナルリサーチ |
研究成果の概要 |
ER陽性乳癌153例におけるWnt5a発現と悪性度の関係を解析したところ、リンパ節転移、核グレード、リンパ管侵襲との間に有意な相関を認めた。無再発生存期間を比較すると、Wnt5a陽性乳癌はWnt5a陰性乳癌よりも短かった(P=0.036)。Wnt5aを恒常的に発現させたMCF7細胞(Wnt5a発現乳癌細胞)を作製し細胞遊走能を比較したところ、コントロール細胞と比較して有意に遊走能が亢進し、Wnt5aをノックダウンすると遊走能は低下した。そのメカニズムを明らかにするためDNAマイクロアレイを行い、Wnt5aによって発現が誘導される分子としてALCAMを同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳癌組織を用いた検討では、ER陽性乳癌においてWnt5aとALCAMの発現は強く相関しており、Wnt5a/ALCAM陽性乳癌はER陽性乳癌のなかで一つのグループを形成していることが考えられた。Wnt5aはER陽性乳癌における悪性化を誘導する因子であり、そのメカニズムとしてJNKを介してALCAMの発現が誘導されることが示唆された。今後は、ER陽性乳癌における悪性度、治療効果・予後予測としての因子への活用や、抗Wnt5a抗体やALCAM, Wnt5aを標的としたRNAiなど、新たな分子標的治療のターゲットとしてのさらなる検討が期待される。
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