研究課題/領域番号 |
17K10594
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
能城 浩和 佐賀大学, 医学部, 教授 (90301340)
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研究分担者 |
北島 吉彦 佐賀大学, 医学部, 客員研究員 (30234256)
田中 智和 佐賀大学, 医学部, 助教 (60781903)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | HIF-1α / 活性酸素 / 脂肪酸合成 / 低酸素環境 / YC-1 / パルミチン酸 / カルニチン / 癌 / Warburg効果 / 脂肪酸代謝 |
研究成果の概要 |
2種類の胃癌細胞株(As9、MKN74)を用いてHIF-1αノックダウン(KD)株およびコントロール(Sc)株を作製し、低酸素環境下におけるHIF-1α阻害による抗腫瘍効果、さらにパルミチン酸(PA)およびカルニチン付加による抗腫瘍効果増強を確認した。また、HIF-1α阻害剤であるYC-1でも、KD株と同様の結果が得られた。その際、活性酸素の増加傾向が確認された。これまでのin vitro実験結果から、HIF-1αが脂肪酸β酸化の抑制およびROS制御の中心的因子であり、HIF-1αの阻害、さらに脂肪酸および低分子カルニチンを付加することで低酸素下アポトーシスを増強できる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は低酸素環境下における癌の脂肪酸代謝に着目した独創的な胃癌薬物療法の確立を目指すものである。依然として仮説検証の実験中ではあるが、これまでの結果より、HIF-1αを阻害に加えて脂肪酸代謝を促進するパルミチン酸およびカルニチンを投与することによって抗腫瘍効果が増強されることを確認しており、今後の仮説検証に期待の持てるものとなっている。手術不能胃癌患者は経口接種困難な場合が多く、長期低栄養状態は癌悪液質を来し生命予後を悪化させる。将来的には、経静脈的に脂肪乳剤(脂肪酸含有)およびHIF-1α阻害薬+カルニチン併用療法が栄養改善と抗腫瘍効果を併せ持つ画期的胃癌治療薬となることが期待される。
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