研究課題
基盤研究(C)
食道癌は治療抵抗性の高い癌腫であり、これに対する抗がんヘルペスウイルス治療が期待できる。本研究では第3世代抗がんヘルペスウイルスを武装化し、3種類の抗がんヘルペスウイルスとして作成した。T-survivin, T-SOCS-3, T-hTERTとそれぞれ呼称した抗がんウイルスは、食道癌に対して高い複製能と殺細胞効果を示し、切除食道癌組織を用いたトロピズムの検討を行った結果、T-SOCS-3とT-hTERTはT-survivinに比べて、高いウイルス効果を示した。食道癌に対する抗がんヘルペスウイルスの将来的な臨床応用に向けて、抗がんウイルスの効率の高い効果予測が可能になると考えられる。
感染症としてのウイルスの脅威とは異なるアプローチにより、遺伝子改変されたウイルスはがんに対する治療製剤としての可能性を有することがすでに報告されており、臨床試験も進んでいます。本研究では、難治性癌のひとつでもある、「食道癌に対する最適な抗がんヘルペスウイルスの開発」と、その「将来的な臨床応用を想定した最適な抗がんヘルペスウイルスの治療効果予測モデルの開発」を行いました。本研究成果は、将来の難治性癌に治療に有用な研究として今後も研究開発を続ける必要があると考えます。
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すべて 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 2件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (6件)
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