研究課題/領域番号 |
17K10636
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤田 逸人 九州大学, 医学研究院, 助教 (40611281)
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研究分担者 |
貞苅 良彦 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (80784503)
永吉 絹子 九州大学, 大学病院, 助教 (90761015)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 大腸癌 / 肝転移 / 腹膜播種 / exosome / 抗癌剤耐性 / 蛍光分析 / 化学療法抵抗性 / 癌間質相互作用 |
研究成果の概要 |
大腸癌手術症例の切除標本より静脈血を採取し、exosomeの抽出や、exosome由来のmicroRNA抽出を検討したが、解析に十分な量を確保することが困難であった。 一方で、StageⅣ大腸癌症例における治療の問題点の一つである化学療法抵抗性と癌間質相互作用の関連性について別のアプローチとして検討した。シンクロトロン放射X線蛍光分光分析(SR-XRF)を用い、Oxaliplatinの腫瘍内分布を定量化し、化学療法抵抗性との関連について解析を行ったところ、腫瘍間質のOxaliplatin濃度の高値が、化学療法反応性に対し、独立した予測因子であることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大腸癌の生存率は改善しつつあるが、死亡者数は依然増加傾向にある。原発巣のみならず転移巣における周囲の微小環境と癌間質相互作用の重要性が注目されており、Stage IVであっても転移巣の制御により長期生存例が報告されており、特にその重要性が高い。 今回SPring-8を用いたSR-XRF分析によって、初めてヒトの腫瘍組織中の微細な白金元素の分布を可視化・定量化することに成功した。この結果は、腫瘍間質における白金の集積が大腸癌における治療効果と関連していることを示しており、SR-XRF分析という手法が、白金系抗腫瘍薬の治療効果予測や治療抵抗性機序の解明に新たな情報をもたらすことができると考えられた。
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