研究課題/領域番号 |
17K10641
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
|
研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
上田 貴威 大分大学, 医学部, 准教授 (30625257)
|
研究分担者 |
猪股 雅史 大分大学, 医学部, 教授 (60315330)
衛藤 剛 大分大学, 医学部, 准教授 (00404369)
白石 憲男 大分大学, 医学部, 教授 (20271132)
平下 禎二郎 大分大学, 医学部, 病院特任助教 (10527758)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
|
キーワード | 大腸癌 / 加齢 / 炎症 / 細菌叢 / 腸管免疫 / 大腸癌発癌 |
研究成果の概要 |
初発大腸癌の症例に対し、手術前および術後の採便と採血を行い、16SrRNA解析で腸内細菌叢を同定した。その結果、術前はPrevotellaやBacteroidesなどの細菌叢が優勢であり、術後1カ月目では術前の60%程度までの状態にしか戻らないことを明らかにした。また、加齢による大腸粘膜の形態学的変化について、高齢者と非高齢者において粘膜上皮の陰窩の密度に差はないものの、高齢者は上皮の丈の高さが有意に低いことを明らかにした。さらに、大腸癌との関連が示唆されているF.nucreatumは、大腸癌の担癌者の腫瘍内、非癌部の陰窩内に存在し、非担癌者でも陰窩内に存在していることを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大腸癌症例の術前および術後の腸内細菌叢の変化を16SrRNA解析した。これまでに同様の報告は国内外問わずなく、学術的意義は高いものと考えている。また、加齢による大腸粘膜上皮の形態学的変化については、加齢に伴い丈の高さが低くなっており、胃粘膜の萎縮と同様に大腸癌の発生に関して何らかの影響を及ぼしている可能性がある。大腸癌との関連が示唆されているF.nucreatumの検討に関しては、担癌者・非担癌者、加齢による変化、炎症マーカーとの関連の検討を今後も継続し、大腸癌発癌との関連を明らかにする予定である。これらが明らかになれば、現在増え続けている高齢者大腸癌に対する社会的意義は大きいと考えている。
|