研究課題/領域番号 |
17K10692
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
中島 真人 新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (60588250)
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研究分担者 |
永橋 昌幸 新潟大学, 医歯学総合病院, 研究准教授 (30743918)
若井 俊文 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50372470)
坂田 純 新潟大学, 医歯学系, 講師 (70447605)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | スフィンゴシン-1-リン酸 / 脂質メディエーター / 癌微小環境 / 膵癌 / CRISPR/Cas9 / スフィンゴシン‐1‐リン酸 |
研究成果の概要 |
スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)は、癌の進行に重要な機能を制御する脂質メディエーターである。膵癌微小環境形成におけるS1Pシグナルの役割を解明することを目的として研究を行った。本研究では、膵癌手術検体のS1P濃度が、非癌の膵組織より有意に高いことを明らかにした。また、S1P産生酵素(SphK1とSphK2)をCRISPR/Cas9でノックアウトしたマウス膵癌細胞株を作成し、野生型細胞との比較を行い、膵癌細胞においてSphK1は抗癌剤耐性に、SphK2は発育進展に関与する結果を得た。本研究は膵癌微小環境形成に関わるシグナル伝達経路を検討する上で新たな視点をもたらすだろうと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで癌組織中のS1P濃度を測定する方法がなく、癌の発育進展における脂質メディエーターの役割が注目を集める中、手術検体を用いた研究はなされてこなかった。我々は、膵癌手術検体から組織間液を抽出し、質量分析装置を用いて間質液中のS1P濃度を測定することに成功した。さらに培養細胞におけるS1P産生酵素をノックアウトし、野生型細胞との比較を行うことで、S1Pシグナルが癌の微小環境形成ならびに発育進展に関わる可能性を示唆する結果を得た。本研究はS1Pシグナルの膵癌微小環境における役割を検討する上で新たな視点をもたらしたと言える。
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