研究課題/領域番号 |
17K10714
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 典宏 産業医科大学, 医学部, 講師 (20423527)
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研究分担者 |
平田 敬治 産業医科大学, 医学部, 教授 (70269059)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 膵癌 / ヒアルロン酸 / 癌 / 浸潤 |
研究成果の概要 |
膵癌細胞において複数のヒアルロン酸産生酵素と分解酵素の発現を検討したところ、全てのヒアルロン酸代謝遺伝子の発現が上昇しているヒアルロン酸代謝亢進フェノタイプ(HAMP: hyaluronan activated-metabolism phenotype)を同定した。膵癌患者において、HAMP陽性の症例は、HAMP陰性の症例よりも予後不良であった。HAMP陽性の膵癌細胞は、ヒアルロン酸産生・分解阻害剤の感受性が高かった。以上の所見より、膵癌ではヒアルロン酸の産生および分解が亢進しているフェノタイプが存在し、予後不良のマーカーおよび治療のターゲットとして重要であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵癌の生存率は依然として改善しておらず、画期的な治療法の開発が急務である。今回、膵癌の間質に着目し、細胞外マトリックスの成分であるヒアルロン酸の代謝についての研究を行った。膵癌ではヒアルロン酸の代謝が亢進しており、低分子に分解したヒアルロン酸を利用しながら悪性度を高めている可能性が示唆された。したがって、このヒアルロン酸代謝経路をターゲットとした治療戦略は、膵癌の新たな治療法となることが期待される。国内外で同じような研究成果の報告はなく、学術的および臨床的にも重要な発見であると考えられる。
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