研究課題/領域番号 |
17K10770
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
心臓血管外科学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
古荘 文 久留米大学, 医学部, 助教 (80597427)
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研究分担者 |
青木 浩樹 久留米大学, 付置研究所, 教授 (60322244)
田中 啓之 久留米大学, 医学部, 教授 (70197466)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 大動脈解離 / 免疫グロブリン / Syk / B細胞 |
研究成果の概要 |
本研究では、大動脈解離におけるB細胞および免疫制御分子Sykの役割を解明することを目的とした。マウス解離組織ではB細胞の集簇とSyk活性化を認めた。Syk阻害薬は解離を増悪させたことからSykは組織保護することが示された。先天性B細胞欠損マウス(μMT)では野生型より解離が軽症だったがIgG投与により解離が増悪した。正常大動脈では認めないIgG集積が解離発症前に限局的にみられ、その場所に一致してフィブリノゲンが沈着していた。μMTでは投与した外因性IgGは大動脈壁に集積していた。以上より申請者らは、解離病態ではSykが組織保護的に作用し、IgGが組織破壊を統合的に制御する可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、大動脈解離におけるB細胞および免疫制御分子Sykの役割を解明することを目的とした。解離病態ではSykが組織保護的に作用し、IgGが組織破壊を統合的に制御する可能性を見出した。IgGの作用は多面性があるが、主に炎症促進と炎症抑制に大別される。今後、IgGの作用を個別に検討することで、解離病態における組織破壊と組織保護のインバランスを制御するメカニズムが明らかになると期待される。近年、IgGの抑制型Fcγ受容体の作用を増強し免疫抑制シグナルを導入する創薬が開発されつつあり、本研究の成果から解離病態の組織破壊に対する抑制療法の開発が可能になると考えられる。
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