研究課題
基盤研究(C)
本研究では、分子バーコード技術を用いた次世代シーケンサー(分子バーコードNGS)解析手法の有用性を検討した。技術的再現性を確認した後、上皮成長因子受容体(EGFR)変異陽性の肺腺がん64症例を解析したところ、7症例において、E709G/K、D761Y、G598V、R776Hの副たるEGFR遺伝子変異の複合変異(compound mutation)を検出した。また、治療に抵抗性を示したALK融合遺伝子陽性の肺腺癌症例を対象に、治療前と治療後の試料の解析を実施した。治療前のサンプルからはALK融合遺伝子を検出し、治療後のサンプルからALK阻害剤に耐性を示す遺伝子変異を高感度に検出した。
EGFRのG719Xを有する症例で統計学的に有意に複合変異(compound mutation)が検出されることが分かった。またTCGAのPan-Lung cancerデータセットから660症例の肺腺癌症例を抽出・解析したところ、同様の傾向が確認されたことから、G719X遺伝子変異陽性の肺腺癌症例に対する診断への応用が期待される。ALK阻害剤治療に耐性を示し、急激に増悪した症例のサンプルの解析を実施したところ、治療後のサンプルからはALK阻害剤への耐性を示すALK G1202R変異を引き起こす遺伝子変異が検出されており、ALK融合遺伝子陽性の肺腺癌症例に対する診断への応用が期待される。
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すべて 雑誌論文 (14件) (うち国際共著 3件、 査読あり 14件、 オープンアクセス 13件) 学会発表 (2件)
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