研究課題/領域番号 |
17K10830
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
篠山 瑞也 山口大学, 医学部, 特別医学研究員 (70467794)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 脳梗塞 / 局所脳冷却 / TRPV4チャネル / 細胞死 / 血液脳関門 / TRPV4チャネルアゴニスト / TRPV4チャネルアンタゴニスト / 局所脳梗塞モデルマウス / 局所脳損傷 / TRPチャネル / 脳低温療法 / TRPV4 / 頭部外傷 |
研究成果の概要 |
本研究は脳梗塞に対する局所脳冷却技術の臨床応用を目指し,臨床研究を実施するための医学的根拠を収集した.その結果,局所脳冷却技術による抗脳梗塞効果の新規作用機序がTRPV4チャネルであることを明らかにした. 以下に本研究成果を列挙する.①局所脳冷却処置によって脳梗塞モデルマウスの梗塞巣が減少した.②局所脳冷却処置による梗塞巣の減少はTRPV4チャネルの作動剤によって消失した.③TRPV4チャネルの遺伝子が欠損したTRPV4KOマウスでは局所脳冷却処置なしに梗塞巣が減少した.④TRPV4チャネル不活性化による抗脳梗塞作用は血液脳関門の破綻および脳細胞死を抑制した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
局所脳冷却技術の臨床応用は難治性てんかんの分野で先行しているが,これまでに脳梗塞に対する局所脳冷却処置の意義を報告した例は少ない.また,局所脳冷却技術の抗脳梗塞作用機序に関しても温度制御による代謝制御および既存治療法以外の観点から解明した例はほとんどない.脳温制御による脳梗塞の制御機構が明らかになれば,温度制御による中枢疾患の制御を薬剤に代替する研究へとパラダイムシフトすることが期待できる. 血液脳関門の破綻を抑制し,かつ脳保護効果を持つ治療法および治療薬が臨床応用されれば,これまでの治療法で救えなかった脳梗塞患者を救うことが期待できる.その社会的意義は大きい.
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