研究課題/領域番号 |
17K10836
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
久門 良明 愛媛大学, 医学部, 研究員 (80127894)
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研究分担者 |
渡邉 英昭 愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (30322275)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 脳梗塞 / マクロファージ / ミクログリア / サイトカイン / アポトーシス / 治療 / 浸潤細胞 / マイクログリア / インターロイキン3 / 顆粒球/マクロファージ-コロニー刺激因子 / 再生医学 / 移植・再生医療 / 脳神経疾患 / 脳・神経 / 細胞・組織 |
研究成果の概要 |
ラット一過性中大脳動脈閉塞tMCAOモデルに、サイトカインのIL-3とGM-CSFの皮下注射を行い、脳梗塞に対する効果を調べた。その結果、tMCAOによる梗塞脳の脳体積減少を半分に抑え、空間学習記憶能力や運動能力の障害を改善させた。サイトカイン投与により、梗塞中心部では神経保護作用をもつBINCs (NG2陽性マクロファージ) を集簇させるとともに、貪食や起炎症作用のあるCD200陽性マクロファージを減少させて、脳梗塞の増悪を抑制していた。梗塞辺縁部ではアポトーシス抑制分子のBcl-xLが高発現し、神経細胞のアポトーシスが抑制されていた。これらの機序により予後が改善されたと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は、虚血脳に浸潤する細胞の神経保護的機能を利用した治療法の開発を目指している。ヒト脳では梗塞脳に浸潤する神経保護作用をもつ細胞数が少ない為に、脳梗塞に陥る可能性を示した。そのため、これまでは、神経保護効果を持つ浸潤細胞を直接虚血脳内に注入することによる脳梗塞治療の有効性を明らかにしてきた。しかし、脳内へ注入する操作は侵襲的であり、急性期治療には適当でないと考えられる。今回は、薬物投与により神経保護的作用を持つ細胞の浸潤を増加させ、脳保護作用を発揮しやすい脳環境を作ることを目的とした。今、神経幹細胞療法が進んでいるが、その状況を薬剤投与により作り出す治療法であり、医療経済的にも意義がある。
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