研究課題/領域番号 |
17K10848
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
吉川 雄一郎 埼玉医科大学, 医学部, 客員准教授 (80423515)
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研究分担者 |
栗田 浩樹 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (70262003)
林 健 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (40314679)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 脳血管攣縮 / くも膜下出血 / microRNA |
研究成果の概要 |
本研究では、くも膜下出血後の血液、髄液中のmicroRNA(miR)がどのように脳血管攣縮発症に関与するのかを検討した。患者の血液、髄液を採取し、microarrayならびにPCR解析により発現を検討した。miR15aの発現は、髄液中では発症3日後、血清中では発症5日後をピークに有意に上昇した。また、関連分子KLF4のmRNAは、髄液中では発症1日後に、血清中では発症3日後に有意に低下することが明らかとなった。KLF4の早期の持続的な低下とそれに続くmiR15aの上昇は、くも膜下出血後の脳血管におけるphenotypeの変化を介して脳血管攣縮発症に寄与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、血管恒常性維持における様々なmicroRNA(miR)の関与が示唆されているが、脳血管攣縮発症におけるその役割や機能に関しては、ほとんど研究されていない。本研究では、血管新生、血管増殖に関与する可能性があるmiR15aの発現と、miR15aを介して抗増殖、抗血管新生作用を有すると考えられるKLF4の有意な発現変化を明らかにし、これにより、miRによる遺伝子発現制御機構がSAH後の脳血管収縮性変化の獲得に関与している可能性が示唆された。分泌型miRNAが血液や髄液中で安定しして存在していることから、今後、臨床上有用な生物マーカーとなる可能性を秘めている。
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