研究課題/領域番号 |
17K10938
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
川上 守 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20195051)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 慢性腰痛 / 椎間板変性 / 歩行解析 / 痛覚過敏 / 反復寒冷ストレス / 拘束ストレス / コルチコステロン / 腰痛 / 動物モデル / ストレス / 薬物治療 |
研究成果の概要 |
ラット腰椎椎間関節切除後7週に出現する歩行異常は、既存の腰痛モデルの疼痛行動と同様であり、罹患椎間の不安定性や椎間板変性が認められた。寒冷反復ストレスで、歩行異常がさらに増悪したが、健常ラットへの寒冷反復ストレスや拘束ストレスでは歩行異常は認められなかった。変性椎間板での炎症性サイトカイン発現ならびに腰髄後根神経節での炎症とミエリン障害が疼痛発現に関連し、種々の薬剤投与により下行性抑制系が寄与することを証明した。腰痛行動を観察可能な新しい椎間板変性モデルを確立し、ストレスによる痛みの増強機序を解明するための一助を示した。慢性腰痛に対する運動や薬物の有用性を検証し得る動物モデルを確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性腰痛の発症メカニズムを解明するためには有用な動物モデルが必要である。椎間板に直接侵襲を加えることなく、腰痛行動を観察可能な動物モデルを確立した。ストレスが腰痛の発症増悪に関連することが示されているが、そのメカニズムは不明である。確立したモデルに寒冷反復ストレスを加えることで痛みの増強が見られ、その機序の一部を証明した。運動や薬物療法の慢性腰痛に対する有用性をこの確立したモデルで検証可能である。このメカニズムの解明が、慢性腰痛患者に福音をもたらす可能性が高い。
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