研究課題/領域番号 |
17K10966
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
岩倉 崇 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (60437473)
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研究分担者 |
新倉 隆宏 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (40448171)
李 相亮 昭和大学, 医学部, 講師 (40533732)
福井 友章 神戸大学, 医学部附属病院, 特定助教 (50437688)
大江 啓介 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (20514623)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 難治性骨折 / 1型糖尿病 / 炭酸ガス経皮吸収療法 / 軟骨内骨化 / 血管新生 / 軟骨形成 / 糖尿病 / 骨折 / 骨癒合不全 / 骨折治癒促進 / 再生医学 / 骨粗鬆症 |
研究成果の概要 |
1型糖尿病誘発ラットの大腿骨に閉鎖性横骨折を作成、骨折肢に炭酸ガスを経皮吸収させる群とさせない群(炭酸ガス群、対照群)の2群間で、骨折治癒過程を比較検討した。 骨癒合率は炭酸ガス群で有意に高く、組織学的には軟骨細胞の増殖と軟骨形成、軟骨内骨化と血管新生が炭酸ガス群で有意に促進していた。炭酸酸ス群で軟骨形成、骨芽細胞分化、血管新生、血管拡張に関する遺伝子発現が有意に増加していた。機械的強度は炭酸ガス群で有意に高値であった。 炭酸ガス経皮吸収が、糖尿病で阻害される軟骨細胞の増殖と軟骨形成、軟骨内骨化、血管新生、骨形成を改善させた結果、骨折治癒が促進された可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1型糖尿病ラット骨折モデルにおいて、炭酸ガス経皮吸収により軟骨細胞の増殖、軟骨形成、軟骨内骨化、血管新生、骨形成が促進した結果、骨折治癒過程も促進されており、骨折治癒に不利な糖尿病の条件下でも、炭酸ガス経皮吸収は有効であることが示された。 糖尿病患者は骨折後の骨癒合不全の発生頻度が高く、しばしば治療が長期化する。治療の長期化はADLの低下、合併症の併発、医療費の増加など必要以上の負担を患者に強いる可能性が高い。本研究で、炭酸ガス経皮吸収は1型糖尿病に起因する難治性骨折治療における、非侵襲的なサポートツールになり得ることが示された。この研究成果は学術的にも社会的にも非常に有意義であると考えられる。
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