研究課題/領域番号 |
17K11156
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
釜井 隆男 獨協医科大学, 医学部, 教授 (80316562)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 腎細胞癌 / 代謝異常 / 免疫回避 / Nrf2 / Warburg effect / renal cell carcinoma / Akt / PD-L1 / 免疫 / インターフェロン / 腎癌 |
研究成果の概要 |
この度の科学研究費補助金を受けて、以下のことを報告しました。1)腎細胞癌において、インターフェロンλ3の特定の一塩基配列を有する癌細胞ではPD-L1の発現が高く、そのような癌細胞を有する患者では予後不良である傾向が見られます。また、癌遺伝子であるAktの発現が高い癌細胞では腫瘍誘導性にPD-L1の発現が高くなる傾向があり、このような癌細胞を有する患者では予後不良であることも確認できました。2)転写因子であるNrf2の発現が高い腎細胞癌や腎盂尿管癌では、癌が進展しやすく予後不良であることを、また、術後に慢性腎臓病を併発する可能性が高いことを見出しました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌ではエネルギー代謝異常(酸素からブドウ糖へのエネルギー源のシフト)や免疫回避(免疫細胞からの攻撃をかわす)が見られますが、実際に摘出した手術組織を用いて、腎細胞癌におけるエネルギー代謝異常を、中学生で学ぶTCA回路(クエン酸回路)におけるFHやSDHの遺伝子やタンパク質の異常で解析し、また、免疫回避機構の異常をPD-L1のタンパク質の異常を検討できたことは学術的な意義があると考えます。更に、抗酸化作用も癌の抑制に関与していることが知られていますが、この抗酸化作用に中心的な役割を果たしているNrf2の遺伝子変異やタンパク発現異常が腎細胞癌の進行と関連があることも報告できました。
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