研究課題/領域番号 |
17K11187
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
橋谷 光 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (10315905)
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研究分担者 |
西川 信之 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (30722748)
三井 烈 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (90434092)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 粘膜筋板 / 排尿筋 / 過活動膀胱 / アンジオテンシン / NO神経 / 自発収縮 / 膀胱 / 粘膜 / 細動脈 / ペリサイト / 交感神経 / PDGFRα / 微小血管 / 平滑筋 / 活動電位 / 細胞内カルシウム / カルシウム感受性 / 収縮特性 / 粘膜血流 |
研究成果の概要 |
膀胱粘膜の主要な収縮要素である粘膜筋板の収縮特性を排尿筋と比較した。粘膜筋板は群発型活動電位に依存した強力な自発収縮を発生する一方、アセチルコリン作動性神経への収縮応答は微弱であり、その役割は排尿時ではなく蓄尿時にあることが示唆された。抑制性神経支配を欠く排尿筋とは異なり、粘膜筋板はNO神経による抑制性支配を受けていた。膀胱粘膜はアンジオテンシン(ATII)に対して排尿筋をはるかに凌ぐ感受性を示し、血中濃度のATIIにも応答することから、膀胱におけるアATIIの収縮作用の主要標的と考えられた。粘膜筋板の収縮性は、過活動膀胱に対する新たな治療標的となる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
過活動膀胱は、加齢やメタボリック症候群にともない発症が増加するが、その病態は十分に解明されていない。膀胱には排尿時の収縮を担う排尿筋に加えて粘膜筋板が存在するが、その役割は排尿時ではなく蓄尿時において重要であると考えられる。粘膜筋板は、血中濃度でも収縮応答する高いアンジオテンシン(ATII)感受性を有し、ATIIが増加する病態での過活動膀胱発症に関わっている可能性がある。粘膜筋板の収縮特性には排尿筋との違いが認められ、排尿時の膀胱収縮を抑制しない新たな治療標的となる可能性が示された。
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